日本の秋の風物詩、お月見。
中秋の名月、十五夜、芋名月と呼ばれる旧暦の8月15日
後の月、十三夜、栗名月と呼ばれる旧暦の9月13日
に月を見て、ゆっくりと夜を楽しむ行事です。
このお月見に欠かせないのが
お月見団子ですね。
実は、「お月見」も「お月見団子」もルーツが未だにはっきりしていません。
一説によればお月見の風習は、9世紀に唐から日本の貴族社会に入ってきたといわれていますが、一般的に世の中に広まったのは、江戸時代になってからだと言われています。
お月見団子や、お供え物をするようになった風習は江戸時代中期以降とされ、
これからの作物の豊作を祈って、収穫物である米の団子を作ってお供えした
と考えられています。
今回はこのお月見という文化について、まとめてみました。
★お月見についてはこちらも読まれています^^
お月見のルーツ
まず、お月見文化のルーツは中国から広まったといわれています。
中国では、中秋の名月(旧暦の8月15日)に月餅「げっぺい」というお菓子を親しい人に送ります。
日本でも流通しているので、食べたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
月餅 げっぺい とは?
小麦・ラード・卵・砂糖で作った皮に、小豆の餡・クルミ・ナツメなどを包んで、平たく焼いたお菓子のことです。
元々は、大型のものを分け合って食べていたので、水分が少なく、保存性が高いのが特徴ですが、現在では小型のものが一般的になり、香港ではアイス月餅等のアレンジされたものもポピュラーになっています。
月餅 げっぺい を贈る理由
月餅[「げっぺい」の丸い形にちなんで円満な生活を祈る、また日本のお中元のように、日頃の感謝を込めて、親戚やビジネスの取引先などに送ります。
日本ではあまり盛り上がらないお月見ですが、中国では日本のバレンタインデーの時期のチョコレートさながら、中秋の名月の季節になると、月餅が大々的に売り出されます。
それだけ中国では大きなイベントなんですね。
お月見団子 地域でのそれぞれの作り方
次にお月見団子は日本全国食べられますが、作り方はその地域によって違います。
ここでは、関西と関東の違いについてをご紹介します。
まず、どちらの団子も団子の生地の作り方は一緒です。
- 白玉粉(100g)と軽く水を切った絹ごし豆腐(100g)を混ぜ合わせる
- 団子を成型して沸騰したお湯に入れる
- 団子が浮いて来たらさらに2分茹で、冷水や氷水で冷やす
このあとが関西風と関東風で違います!!
関西のお月見団子の作り方
西日本(大阪付近)では、紡錘形(少し細長い楕円型)に団子を成型します。
団子を冷やした後ぬめりをふき取り、周りにこし餡を巻き付けます。
里芋の形をまねていると言われています。
関東のお月見団子の作り方
浮いてきた団子をしっかりと水を切ったら盛り付けて完成です。
関西風に比べると簡単ですね!
さらに愛知県では?
関西と関東でも、地域によって違った形の月見団子があるんですね。
さらに、一例として愛知県のお月見団子の様子をご紹介します!
実は愛知県のちまきと月見団子は形が良く似ています。
愛知県ではちまきを端午の節句、こどもの日に食べます。
どちらも滴型をしていて、ちまきの方は笹の葉で包まれていますが、どちらも材料は同じで、中に餡子の入らない、シンプルな団子です。
秋の夜長を楽しみましょう
月見団子にはこの他にも地域によって多くのバリエーションがあります。
また、地域によってはお月見の習慣が無い地域もあるそうです。
甘いものが苦手でも、月見うどん、月見バーガーなど、月に関連した様々な食べ物を楽しんでみてはいかがでしょうか?
何も食べなくても、ゆっくりと月を眺めて、秋の静かな夜を楽しんでみるのも良いかもしれません。